while文とは、繰り返し処理の1つで、指定された条件式がTrueの間は処理が繰り返し実行されます。そして、条件式がFalseになった時にwhile文は終了します。
このwhile文の条件式にTrueを指定すると、無限にループが繰り返されます。
「はたしてこの無限ループから抜け出す方法はあるのでしょうか?」「このwhile Trueの無限ループは何に使うのでしょうか?」
このページでは、Pythonにおけるwhile文の様々な使い方の中でも、while Trueの無限ループの抜け方と使い方について、具体的な例も交えながら確認していきます。
無限ループ以外のwhile文の詳しい説明は、「図解!Python while文のループ処理を徹底解説!」を参照ください。
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Pythonにおけるwhile文の記述方法
まずはwhile文の基本的な記述方法からおさらいしていきましょう。while文とは、for文と同様、繰り返し処理の1つです。
条件式を指定し、その条件式がTrueの間はWhile文のブロック内の処理が繰り返し実行されますが、条件式がFalseになった時にwhile文は終了します。
記述方法は以下のとおりです。
while文に含まれる処理は、インデント(字下げ)して記述します(通常、インデントには半角スペース4つが使われます。)。処理が複数行ある場合も、全てインデントします。
インデントが終わると、while文の一連の処理は終わります。また条件式の後には、必ず :(コロン)を付けてください。
for文とwhile文は同じ繰り返し処理ですが、次の点が異なります。
- for文は回数を指定して、指定した回数分の繰り返し処理を行います。
- 一方でwhile文は、条件を指定して、その条件がTrueの間は繰り返し処理を行い、Falseになれば繰り返し処理を抜けます。
for文の詳しい説明は、「図解!Python for ループ文の徹底解説」を参照ください。
それではwhile文の例を見ていきましょう。
変数iに0を初期値として代入し、while文の条件としてiが3未満を指定しています。そして、printでiの値を表示し、iに1を加算しています。
1 2 3 4 | i = 0 while i < 3: print(i) i = i + 1 |
1
2
iが3になるまでは、指定された条件がTrueですので繰り返し処理を行う事になります。従ってprintで表示されるiの値は、0から2までになります。
この基本的な使い方を元に、while Trueの無限ループの使い方を詳しく確認していきます。
if + breakでwhile Trueの無限ループを抜ける方法
while文の繰り返し処理の途中で特定の条件を満たした場合、繰り返し処理を抜けたい時には、breakを使います。
変数aに0を代入し、while文でaに1を加算し、変数aの内容をprint()で出力しながら、10になるまで繰り返し処理をします。
この処理の途中、if文で変数aを3で割った余りが0、つまり3の倍数になった場合、処理を中止するようbreakを挿入します。
1 2 3 4 5 6 | a = 0 while a < 10: a = a + 1 if a % 3 == 0: break print(a) |
2
すると処理結果として、1、2と表示され、3になった時点でループを抜けていることがわかります。
上のコードの「while a < 10:」を、無限ループ「while True:」に変更するとどうでしょうか?無限ループも抜け出せるのでしょうか?
1 2 3 4 5 6 | a = 0 while True: a = a + 1 if a % 3 == 0: break print(a) |
2
実行結果を確認すると、先ほどと同様、3になった時点でループを抜けているようです。これでif文とbreakを使うと無限ループを抜け出せることがわかりました。
他には無限ループを抜ける方法は無いのでしょうか?breakと同様にwhile文で使うcontinueはどうでしょうか?
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if + continueでもwhile Trueの無限ループを抜け出せるか?
while文において、ある特定の条件を満たした場合、その要素の処理をスキップし、次の要素の処理へ移りたい時には、continueを使います。
先ほどのbreakと同じ例を使って、今度はcontinueの動作を確認していきましょう。
変数aに0を代入し、while文でaに1を加算し、変数aの内容をprint()で出力しながら、10になるまで繰り返し処理をします。
この処理の途中、if文で変数aを3で割った余りが0、つまり3の倍数になった場合、処理をスキップするようcontinueを挿入します。
1 2 3 4 5 6 | a = 0 while a < 10: a = a + 1 if a % 3 == 0: continue print(a) |
2
4
5
7
8
10
すると処理結果として、1、2、4、5、7、8、10と表示され、3の倍数になった時点でprint()の処理がスキップされ、次の繰り返し処理に移っていることがわかります。
上のコードの「while a < 10:」を、無限ループ「while True:」に変更するとどうでしょうか?無限ループも抜け出せるのでしょうか?
1 2 3 4 5 6 | a = 0 while True: a = a + 1 if a % 3 == 0: continue print(a) |
2
4
…
…
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…
…
実行すると、完全に無限ループ地獄に陥ってしまったことがわかります。あれ~
while Trueによる無限ループとif + breakの使い方
ここからは無限ループの使い方を確認していきましょう。こんな無限ループですが、使い道があるんです!
他のプログラミング言語ではdo whileという構文があり、例えばC言語では以下のように記述します。
この構文では、処理は必ず1回は実行し、最後にwhile文の条件式で判定を行い、条件を満たしていれば、繰り返し処理を実行するというものです。
但し、Pythonではこのdo whileという構文が無く、必ず1回は処理を実行したい場合、while Trueとbreakを組み合わせるなど、別の方法を使って記述することになります。
while Trueとwhileの条件文にTrueを記述すると、条件が常にTrueになり、無限に繰り返し処理が続くことになります。そこで、実行したい処理に続けてif文とbreakを記述します。すると、if文の条件判定の前に処理があるので、必ず1回は実行されることになります。
例えば、次のようなwhile文があるとします。
1 2 3 4 | a = 0 while a < 3: print("aは{0}です。".format(a)) a = a + 1 |
aは1です。
aは2です。
ここでは、変数aが0から2まで処理が繰り返されています。ここで使われているprint、formatの詳しい説明は、「PythonにおけるPrint、Formatの使い方」を参照ください。
次に、変数aに代入する値を3に変更すると、while文の処理はスキップされ、処理結果には何も表示されません。
1 2 3 4 | a = 3 while a < 3: print("aは{0}です。".format(a)) a = a + 1 |
ここで、最低でも1回は処理を実行したい場合は、while Trueとif文を組み合わせて、次のように記述します。
1 2 3 4 5 6 | a = 3 while True: print("aは{0}です。".format(a)) a = a + 1 if a >= 3: break |
すると、最初の1回は処理が実行され、その後にif文の条件である変数aが3以上になり、breakでwhileのループを抜けています。
ポイント
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while Trueとinputで入力値が条件を満たすまで繰り返し
他の無限ループの使い方として、inputと組み合わせて、入力された値が条件を満たすまでループするということもできます。
次のコードでは、input()で文字の入力を促し、入力された値を変数nameに格納します。変数min_lengthには4を代入し、while文でnameにアルファベットが5文字以上入力されるまで繰り返し処理をします。
条件が満たされるまでwhileの中のinput()で入力を求められます。アルファベットが5文字以上入力されるとwhileの繰り返し処理が終わり、print()で入力結果を表示しています。
1 2 3 4 5 6 | min_length = 4 while True: name = input("アルファベットを5文字以上入力してください:") if len(name) > min_length and name.isalpha(): break print("あなたは、{0} と入力しました。".format(name)) |
これを実行すると、次のinput()の処理で入力を求められます。ここでは、「test」と入力しました。
1 | name = input("アルファベットを5文字以上入力してください:") |
すると次の箇所で再度入力を求められます。ここではアルファベット5文字以上の入力条件を満たすまで処理が繰り返されます。ここでは「testtest」と入力しました。
1 2 | while not(len(name) > min_length and name.isalpha()): name = input("アルファベットを5文字以上入力してください:") |
そして、次のprint()が実行され、先ほどの入力内容が表示されました。
1 | print("あなたは、{0} と入力しました。".format(name)) |
ポイント
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whileについて、無限ループとbreak以外の詳しい説明はこちらをご覧ください。
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