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16. NumPyでベクトル・行列計算

NumPyでの配列の更新(代入、copyの違い)

更新日:

NumPyでの配列の値の更新は、値を代入することで更新することができます。但し、注意点として、ある配列を=で別の配列に代入しても、メモリー領域は共有されており、代入された配列の値を変更すると、元の配列の値も変わってしまいます。これを避ける為には、明示的にcopyでコピーする必要があります。これらの例を具体的に見ていきましょう。

 

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代入による配列の値の更新

まずは0~9までの値を格納したndarray型の配列を作成し、Xに格納します。

In [1]: X = np.arange(0,10)
...: X
Out[1]: array([0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9])

 

Xの6番目の要素を5から55に更新します。

In [2]: X[5]=55
...: X
Out[2]: array([ 0, 1, 2, 3, 4, 55, 6, 7, 8, 9])

 

Xの0から5番目までの要素0~4を取り出し、Yに代入します。

In [3]: Y = X[:5] ...: Y
Out[3]: array([0, 1, 2, 3, 4])

 

Yの全ての要素を11に更新します。

In [4]: Y[:] = 11
...: Y
Out[4]: array([11, 11, 11, 11, 11])

 

再度Xの値を表示すると、Xの0から5番目までの要素も値が変わってしまっていることがわかります。これはXの値をYに=で代入したのですが、XとYの値が格納されているメモリー領域は共有されており、Yの値を変更しただけで、Xの値も変わってしまったのです。

In [5]: X
Out[5]: array([11, 11, 11, 11, 11, 55, 6, 7, 8, 9])

 
 
 

copyによる配列の値の更新

代入による更新の問題を避ける為には、Xの値をYに=で代入するのではなく、copyを使います。先ほどと同様、まずは0~9までの値を格納したndarray型の配列を作成し、Xに格納します。

In [6]: X = np.arange(0,10)
...: X
Out[6]: array([0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9])

 

次に、今度はcopyを用いてXの要素をYにコピーします。

In [7]: Y = X.copy()
...: Y
Out[7]: array([0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9])

 

Yの全ての要素を11に更新します。

In [8]: Y[:]=11
...: Y
Out[8]: array([11, 11, 11, 11, 11, 11, 11, 11, 11, 11])

 

再度Xの値を表示すると、今度はXの値は変わっておらず、0~9までの値が表示されました。

In [9]: X
Out[9]: array([0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9])

 
 
 
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